〈いのち〉の鍵として紅葉の輝きを見せた木々の葉は、水に落ち、やがて沈んでその〈いのち〉を与贈して水を温め、〈いのち〉の鍵穴となって、小さな水たまりを様々な生きものが共存在する〈いのち〉の居場所に変えます。
水鳥たちも飛来して、その水に嬉々として戯れていきます。見えない活きがあるから、見えるものが一緒に生きていくことができるのです。金子みすゞの詩を思い出します。
青いお空のそこふかく、
海の小石のそのように、
夜がくるまでしずんでる、
昼のお星はめにみえぬ。
見えぬけれどもあるんだよ、
見えぬものでもあるんだよ。
2015.12.27