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場の研究所 定例勉強会のご案内
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ホームページ:http://www.banokenkyujo.org/
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「〈いのち〉を居場所に与贈して〈いのち〉の与贈循環を生み出そう」
〈いのち〉とは「存在を続けようとする能動的な活き」である。
(清水博)
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2018日年3月のメールニュースをお届けいたします。
◎2018年2月は従来の通り場の研究所で2月16日(金)に勉強会を開催いたしました。
15時から、前川理事と場の研究所のスタッフ小林から先月の勉強会の復習と議論をするということで、清水先生が説明された内容をベースに参加メンバーの経験などを具体的に紹介していただき、ワイガヤ形式ですすめました。 模造紙にコメントを記入しながら、参加の皆さんで場の理論と最近議論している、逆対応的合致についても話し合いを行いました。 17時からは、清水先生が体調を崩されたことから先生からの宿題を参加者全員で議論することとなりました。このやり方もワイガヤ形式で行いました。 この結果は3月の勉強会で清水先生に発表をする予定です。
★勉強会の内容ダイジェスト
◎清水先生からの議論に対する考え方と実際の宿題
これまでのシステム論や生命科学の理論には克服すべき多くの問題点が見つかっていますので、それを乗り越える新しい考えによって、組織や人がその歴史を主体的に進めることができる方法を、清水先生から具体的に与えられる課題を皆でワークショップ型の勉強会「ワイガヤ」の形で議論して、発見しようと言うことです。 そしてその結果発見された新しい方法の柱となる考えを3月の勉強会で発表することとしました。
◎議論のテーマ(与えられた課題):生活体とその〈いのち〉について
自己の存在を維持する能動的な活きを〈いのち〉といい、そして〈いのち〉によって自己の存在を継続的に維持することを生活という。そして自己の〈いのち〉の活きによって、生活していくものを生活体という。
生活体である人間の個体は約60兆個とも言われる多数の細胞から構成されている。その細胞もそれぞれ生活体である。また大きさや性質は異なっているが、多くの従業員から構成されている企業も生活体であり、従業員もそれぞれ生活体である。
人間の個体には個体としての〈いのち〉があり、その個体を構成している細胞にもそれぞれ細胞としての〈いのち〉がある。また同様に、企業にも企業としての〈いのち〉があり、その企業を構成している人々には、それぞれ人としての〈いのち〉がある。
これらのことを一般化して、大きな生活体の〈いのち〉と、その大きな生活体を構成する小さな生活体の〈いのち〉の関係を、次の二つの可能性について考えてみたい。
(a)大きな生活体の〈いのち〉が小さな生活体の〈いのち〉を合せたものである場合、
(b)大きな生活体の〈いのち〉は小さな生活体の〈いのち〉すべてを包んでいるが、小さな生活体の〈いのち〉によっては直接的には表現できない場合。
上記の二つについて比較をするために、それぞれの場合について大小の生活体の生活とその〈いのち〉に表れる特徴を、できる限り論理的かつ具体的に表現すること。
(これが、当日の問題です。この先をお読みになる前に、ぜひ一度、皆さまも、この問いを考えてみてください。)
上記の問いに参加メンバーで、ワークショップ形式で取り組みました。
かなり難しい問題で、答えにたどり着けるか分かりませんでしたが、皆でいろいろと考えてみるということに意味があるだろうと考えました。
実際には、まず、皆で「問われていることはなんなのか?」を共有することからはじめることにました。
そして、共有した問題を各々の人生と結びつけて考える時間を設けました。
ここで、じっくりと各々が自分自身と対話する時間をとることにしました。
その後、ワイガヤを始めるのですが、ここでは、問われている問題と各人の人生との結びつきをお話ししてもらいました。
各自の個人的なお話でもありますので、ここでは詳細は控えますが、生活体として、企業、家庭、コミュニティ、身体など多岐の話が実感を伴って話されたことが印象的でした。
ワイガヤでは、あるお一人の参加者のマンションの管理組合の例を元に、各自の発言を付せん紙に書き、下記のような表に貼り付けながら進めました。
この例で特徴的であったのは、ある行為を境に、それ以前は(a)の事例として、それ以降は(b)の事例として、同じ管理組合でありながら二つの可能性の例となったという点であったかと思います。
残念ながら、一般化してまとめるまでには至りませんでしたが、ここまでの対話を元に、それぞれが自分自身の課題として、問いを持ち帰ることができたのではないかと思います。
┌───┬──────────┬──────────┐
│ │ 大きな生活体の │ 小さな生活体の │
├───┼────┬─────┼────┬─────┤
│(a)│ 生活 │<いのち>│ 生活 │<いのち>│
│比較─┼────┼─────┼────┼─────┤
│(b)│ 生活 │<いのち>│ 生活 │<いのち>│
└───┴────┴─────┴────┴─────┘
※それぞれの特徴をできる限り論理的かつ具体的に表現する
次回は、清水先生への報告をしながら話し合いをしていきたいと思います。
(文責:場の研究所、清水 博:加筆)
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■勉強会のご案内
日時:2018年3月16日(金曜日)大塚の場の研究所で行います。 17時から19時30分までの予定です。
(従来通り15時からワイガヤ的に議論を進めて17時より勉強会を行います。)
テーマ:仮題「生活体とその〈いのち〉について」 様々な生物の環境世界(環世界)の話が下北沢のダーウィンルームで取り上げられて多くの人々が参加しておられますが、その背景には居場所における存在をしっかりと捉えなければならない時代が来ているということがあります。このことを頭において、人間の存在を清水先生と一緒に捉えていきたいと思います。
参考文献: 黒田亮『勘の研究』、『続 勘の研究』(講談社学術文庫)、 マルティン・ハイデッガーほか『ハイデッガー カッセル講演』 (平凡社ライブラリー)「訳者あとがき」から読んで、ハイ デッガーの「カッセル講演」に進むと、分かりやすい。
場所:特定非営利活動法人 場の研究所
住所:〒170-0004 東京都豊島区北大塚 1-24-3
Email:info@banokenkyujo.org
参加費:会員…5,000円 非会員…6,000円
申し込みについては、毎回予約をお願いいたします。
(なお、飛び入りのお断りはしておりません。)
■編集後記 新年の2月は場の研究所で勉強会を実施いたしました。今回は清水先生がお休みだったということもあり、前半部分では1月の勉強会の内容をベースにワイガヤの練習を兼ねて、自分の体験に置き換えて議論しました。後半は先生からの宿題に対し、ワイガヤ形式で議論しいくつかの提案をベースに模造紙にまとめるという形をとりました。新しい展開ができ大変充実した勉強会だったと感じました。 3月は従来通り第3金曜日の16日に場の研究所で開催します。 みなさまのご参加のほど、よろしくお願いいたします。
特定非営利活動法人 場の研究所 住所:〒170-0004 東京都豊島区北大塚 1-24-3 電話・FAX:03-5980-7222 Email:info@banokenkyujo.org ホームページ:http://www.banokenkyujo.org