このメールニュースはNPO法人「場の研究所」のメンバー、「場の研究所」の関係者と名刺交換された方を対象に送付させていただいています。
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■場の研究所からのお知らせ
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皆様
場の研究所の理事の前川泰久でございます。いかがお過ごしでしょうか。
新型コロナウィルス(COVIT19)の感染状況ですが一時低下したものの、また増加して来てしまいました。特に、東京は、感染リスクが高い地域となり、まだ楽観できる状況にはありません。場の研究所のイベント開催につきましても、3密という観点から、狭い会議室での従来の会合の形での開催はまだ厳しいと考えております。また、参加者で遠方のメンバーは交通機関の利用時間も長くなりますので、これもひとつのリスクと感じております。従って、残念ながら7月の 哲学カフェ、勉強会も中止することに致しました。
そのような中にあって、場の研究所は、これまで行ってきた「勉強会」や「哲学カフェ」の場での学習をどのように継続していくかが課題となりました。
場の研究所の目的は、(私たちのホームページでも見ることができますが、)「人々が互いの違いを重んじながら助け合って生きていける、そのような「場」が生み出され、広まること、それが私たちの願い」です。
このような「場」が必要だという思いは、世界には未来の可能性があって欲しいという気持ちにもつながっています。そのためにこその学習の継続です。しかし、今、集まれません。そこで、私たちは様々な方法を検討してみました。
例えば、現在多くの方々が行われているビデオと音声を使った対面方式のオンラインミーティングは、効率よく分かりやすく物事を伝え、進め、まとめるという点に長けていると考えます。しかし、そこでは、互いが寄り添ってひとつの時間を過ごしているという感覚は薄いように思われました。
私たちが大切にしたい点は、分かりやすさと言うよりも、参加者が自分自身が参加して一緒に皆と考えを交わしながら過ごした時間が心に残ることではないかと考えています。
具体的には、研究員のこばやしさんが中心となり、私たちが「ネットを介した勉強会」と呼ぶ以下の方法を試してみました。
はじめに、(清水先生が書かれた)勉強会の資料を朗読付きで配布します。それを勉強会当日までに、聴くなり読むなりしておきます。勉強会は、この資料を手紙に見立て、返信を送るところから始まります。返信は、自動的に参加者全員に配信されます。参加者は、それぞれの意見を読みます。見計って、他の方の意見を読んだことを踏まえた次の意見を送っていただくよう促します。これを何度か繰り返します。
行ったことは、このようなことです。やりとりはメールですから、パソコンの前に座り、画面を見続けている必要はありません。大まかな時間の区切りは気を付けるにしても、届いたメールを読んだり、自分の意見を書いたりは、時間をかけて自分のスピードで行えます。
このような、拘束された感が少なく、ゆったりとした気分が生まれ、自分の意志の働く自由がある状態は、「自分自身も参加をして一緒に考えながら皆と何かをした」という気持ちに参加者をさせるのかも知れない、と考えました。
そして、このような場づくりが、特に、場と身体性の関係を指摘して、ネットコミュニケーションでは身体性が時間性という形になって解釈に余裕や創造性を与えることができるのではないかと考えています。
以上のことから、その時間性を入れた、コミュニケーションの形としての「ネットを介した勉強会」をさらに進化させて行い、研究を継続して、どこまで哲学的なテーマを考えることがどこまでできるかという研究を推進していきたいと思います。
6月は開催ができませんでしたが、7月は場の研究所スタッフと有志の方に協力いただき、メーリングリスト(相互に一斉送信のできる電子メールの仕組み)を使った方法で、「ネットを介した勉強会」を本来の勉強会の日程である7月17日の17時から、再度試行する予定です。テーマと進め方は清水先生とこばやし研究員で検討中です。
ご協力をいただく方には別途ご案内させていただきます。また、ミーティングの要約については、8月のメールニュースにて、ご紹介します。
◎清水先生からのネット勉強会へのメッセージ
「生きていくためには生きていることが必要ですが、ただ生きているだけでは生きていくことはできません。実際、ロックダウンによって、ただコロナから生命をまもっているだけでは生きていくことができないことがわかり、世界の各国はコロナの拡散をある程度覚悟してロックダウンを解除し、きわどいバランスをとりながら社会の経済や文化を動かし始めています。
この先に、また元通りの社会の活動が復活するのであろうか、それとも活動が変わって社会が新しい形になっていくのであろうか、もしも変わるとすればどのように変わるのであろうか。場の研究所では、個人が生きていくとはどういうことかを考えてきたので、7月のネット勉強会では、こばやしつよしさんのお世話で、このことを考えてみたいと思います。」 (清水 博)
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追伸:以前、メールニュースにてご紹介させていただいた「福島からの声」にご寄稿いただいていた詩人のみうらひろこさんが、今週の土曜日に、ラジオに出演されるという、ご連絡を頂きました。同じく福島出身でご存じの方も多い詩人の和合亮一さんなど、他の方々と出演されるようです。
是非、聞いていただければと思います。
NHKラジオ第一
「あれからそして未来へ」
7月11日(土)午後1:05~1:55まで
ネットラジオでも聞けそうです。
https://www.nhk.or.jp/radio/hensei/
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今後の、イベントの有無につきましては、念のために事前にホームページにてご確認をいただけるよう、重ねてお願い申し上げます。
2020年7月7日 場の研究所
前川泰久